『上る』『登る』『昇る』。
どれも読みは「のぼる」で同じですが、
実はそれぞれ意味が違うんです!
日本語ってこういう細かいところが
結構面倒くさいんですよね(-_-;)
でも意外とよく使う言葉ですし、
正しく使い分けたいところです。
というわけで今回は
『上る』『登る』『昇る』の違いを
調べてみました。
- 上る・登る・昇るの違いとは?
について詳しくお話しします。
それぞれの語源や例文も合わせて
解説しますね(*^-^*)
「山にのぼるはどの漢字だっけ?」と
もう迷わないように、
一緒にマスターしていきましょう!
上る・登る・昇るの違いとは?
『上る』『登る』『昇る』は
- どんな感じで高いところに進むのか
- どのくらい高く上がるのか
の2つで使い分けられている言葉です。
a.上るの意味と語源とは?
『上る』を辞書で調べてみると、
- 意図的に上の方へ移動する。
- 川の上流の方へ行く。さかのぼる。
- 地方から都へ行く。上京する。上洛する。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『上る』とは
高いところへ意図的に進んでいく
という意味です。
そんなに高いところには上がらず、
階段や数階程度のときに使います。
また「下り線」「上り線」というように、
都心部にいくことも『上る』といいます。
「上」という漢字にはもともと
低いところから高いところに移動する
という意味があります。
その意味がそのまま
『上る』の語源となりました。
a.上るの例文
『上る』はもっともよく使うので、
例文もいっぱいです。
- 鮭が川を上ってくる。
- 階段で3階まで上る。
- お上りさん。
- 最近坂道を上るのがきつい。
- 運動がてらお寺の階段を
駆け足で上る。
b.登るの意味と語源とは?
『登る』を辞書で調べてみると、
意図的に上の方へ移動する。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『登る』とは
高いところへ意図的に進んでいく
という意味です。
『上る』との1番の違いはその労力。
『登る』は相当の労力を費やして
踏ん張らないとダメなくらい
高いところに行くことをいいます。
「登」という漢字は、両手で祭器を
頭上高くに持ちあげている様子から
できた漢字です。
そこから
相当の労力を費やして高いところに行く
という意味になりました。
b.登るの例文
『登る』は熟語で考えると
使いどころがわかりやすいです。
- 山に登る(登山)。
- 頂上まで上る(登頂)。
- 演壇に登る(登壇)。
- 先発のマウンドに登る(登板)。
c.昇るの意味と語源とは?
最後は『昇る』です。
『昇る』を辞書で調べてみると、
自然に上の方に行く。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『昇る』とは
自然とすごく高いところへ進んでいく
という意味です。
『上る』『登る』との違いはその高さ。
『上る』『登る』は人間の力で
行ける範囲ですが、
『昇る』はそれよりはるかに高いところに
進んでいくことをいいます。
最近はエレベーターや飛行機など
人間以上のスピードで
上に行く場合にも使われます。
「昇る」という漢字にはもともと
日が昇るという意味があります。
これがそのまま、
太陽くらい高いところに行く
という語源になりました。
c.昇るの例文
『昇る』は使う場面がはっきりしています。
- 日が昇る。
- 天にも昇る気持ち。
- また1つ地位を昇る(昇進)。
- 飛行機が昇る。
- エレベーターが昇る。
まとめ
いかがでしたか?
『上る』『登る』『昇る』は
- どんな感じで高いところに進むのか
- どのくらい高く上がるのか
の2つで使い分けられています。
- 上る:
ちょっと高いところへ意図的に進んでいく。 - 登る:
高いところへ意図的に進んでいく。 - 昇る:
自然とすごく高いところへ進んでいく。
『上る』はもっとも一般的で、
たいていの言葉にフィットします。
『登る』は熟語で考えると
使いどころがわかりやすいです。
『昇る』は人間以上の高さやスピードで
上に行く場合に使います。
ちなみに…
同じ読みで意味が違う言葉として
「おもう」があります。
この4つの違いも結構繊細で
日本語らしくて面白いです。
ぜひ一度こちらも記事も
読んでみてくださいね(*^-^*)