『体制』と『態勢』と『大勢』と『体勢』。
どれも読みは「タイセイ」で同じですが、
まったく意味が違います。
でも…この4つの漢字の使い分け、
難しいですよね(-_-;)
そこで今回は
『体制』『態勢』『大勢』『体勢』の違いを
調べてみました。
- 体制・態勢・大勢・体勢の違いとは?
- 例文で使い分けを解説
について詳しくお話しします。
この5つ、ビジネスの世界でも
「商品を量産できるタイセイを整える」
というように意外とよく使う言葉です。
うっかり恥をかかないように、
違いをしっかりとおさえておきましょう!
体制・態勢・大勢・体勢の違いとは?
『体制』『態勢』『大勢』『体勢』
の違いはずばり!
- 意味そのもの
です。
この4つは読みは同じでも
まったくの同音異義語。
それぞれの意味を
確認していきましょう。
1.体制の意味とは?
『体制』を辞書で調べてみると、
- 各部分が統一的に組織されて一つの全体を形づくっている状態。
- 社会が一定の原理によって組織だてられている状態。政治支配の形式。社会の仕組み。
- その時代の社会を支配する権力。
(引用元:コトバンク)
とあります。
少しむずかしいですね(-_-;)
とっても簡単にいうと「仕組み」のことです。
体制の”体”の字には
「身体や物」という意味があり、
”制”の字には
「とりきめられた形」という意味があります。
この2つが合わさって、
「身体や物のとりきめられた形=仕組み」
という『体制』の意味ができました。
2.態勢の意味とは?
『態勢』を辞書で調べてみると、
ある物事や情勢に対してとる構え。
(引用元:コトバンク)
とあります。
簡単にいうと
身体や心や物の姿勢や準備のことです。
『体制』はもう仕組みなどが
出来上がったイメージですが、
『態勢』は準備段階のイメージです。
3.大勢の意味とは?
『大勢』を辞書で調べてみると、
- 物事の一般的な傾向。大体の状況。
- 世のなりゆき。天下の形勢。
- 大きな権勢。強い勢力。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり、
物事の状況やなりゆきのことです。
大勢の”大”の字には
「だいたいの」という意味があり、
”勢”の字には
「様子や状況」という意味があります。
この2つが合わさって、
「だいたいの状況=大勢」
に意味になりました。
4.体勢の意味とは?
『体勢』を辞書で調べてみると、
からだの構え。姿勢。
(引用元:コトバンク)
とあります。
これはわかりやすいですね(^^)
”体”と「様子や状況」の意味の”勢”で、
「体の様子や姿勢」という意味になりました。
- 体制:
仕組みのこと。
出来上がったイメージ。 - 態勢:
姿勢や準備のこと。
準備段階のイメージ。 - 大勢:
物事の状況やなりゆきのこと - 体勢:
体の姿勢や様子。
体制・態勢・大勢・体勢!例文で使い分けを解説
意味を確認したところで、
例文で使い分けをみておきましょう。
体制の例文
- 社会の仕組み=政治体制
- 会社の経営の仕組み⇒経営体制
- 工場のラインの仕組み⇒生産体制
- 仕組みを整える⇒体制を整える
態勢の例文
- 飛行機の着陸の準備⇒着陸態勢
- 衝撃から身を守る姿勢⇒防御態勢
- 準備万端で臨む⇒万全の態勢で臨む
- 準備を整える⇒態勢を整える
大勢の例文
- 状況を把握する⇒大勢を知る
- 勝敗は決まりつつある⇒大勢は決した
体勢の例文
- ヨガのポーズ=ヨガの体勢
- ずっと同じ姿勢でいる⇒体勢を固める
- 楽な体制をとる
まとめ
いかがでしたか?
『体制』『態勢』『大勢』『体勢』の違いは
- 体制:
仕組みのこと。
出来上がったイメージ。 - 態勢:
姿勢や準備のこと。
準備段階のイメージ。 - 大勢:
物事の状況やなりゆきのこと - 体勢:
体の姿勢や様子。
です。
同じ読みでも、意味は全く違います。
注意してくださいね(^^)