『意図的』『作為的』『恣意的』『故意的』。
どれも新聞やニュースなどで
よく見る言葉ですが…
正しい意味や違いをご存知ですか??
この4つ、似ている意味なような
気がしてしまいますが、
実はまったく違う言葉なんです。
そこで今回は
『意図的』『作為的』『恣意的』
『故意的』の違いを調べてみました。
- 意図的・作為的・恣意的・故意的とは?
- 「犯行する」で例文!正しい使い分けを解説
について詳しくお話しします。
この4つの違いはこんがらがりやすいので、
例文で理解するのがわかりやすいです(^^)
一緒に勉強していきましょう!
意図的・作為的・恣意的・故意的とは?
『意図的』『作為的』『恣意的』『故意的』は
- 意味そのもの
が違います。
似ているイメージがあるけれど
まったく違う言葉なんですね(><)
それぞれの意味をみていきましょう。
1.意図的の意味とは?
まずは『意図的』です。
『意図的』を辞書で調べてみると、
ある目的を持って、わざとそうするさま。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『意図的』とは
なにか目的や考えを持って
わざとそうすることをいいます。
この目的や考えは、
良いことでも悪いことでもOKです。
なにか悪い気持ちでわざとするときも、
善意100%でやるときも
『意図的』を使うことができます。
2.作為的の意味とは?
まずは『作為的』です。
『作為的』を辞書で調べてみると、
故意に行うさま。また、不自然さが目立つさま。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『作為的』とは
なにかわざとらしい目的や考えを持って
わざとそうすることをいいます。
『意図的』とは違って、
『作為的』の目的や考えは
なにか悪いことだけです。
なにか悪い気持ちでわざとするときにだけ
『作為的』を使うことができます。
3.恣意的の意味とは?
次は『恣意的』です。
『恣意的』を辞書で調べてみると、
気ままで自分勝手なさま。論理的な必然性がなく、思うままにふるまうさま。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『恣意的』とは
自分勝手な上に論理など関係なく
自分の思うままにふるまうことをいいます。
なにか考えがあるという意味では
『意図的』や『作為的』と同じですが、
『恣意的』には考えや目的はありません。
ただ自分勝手なだけです。
4.故意的の意味とは?
最後は『故意的』です。
『故意』を辞書で調べてみると、
わざとすること。また、その気持ち。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『故意的』とは
わざとなにかをするさまやその気持ち
をいいます。
なにか考えや目的がある必要はなく、
論理的な理由も必要ありません。
ただわざとなにかをすることが『故意的』です。
「犯行する」で例文!正しい使い分けを解説
とまぁ意味だけを見ていても
わかりにくいですよね(;^^)
例文で使い分けを確認していきましょう!
「犯行する」を使った例文を
ご紹介していきますね。
1.意図的の例文
- この銀行強盗はネズミ小僧的に
意図的に犯行している気がする。 - 空き巣に入ったがかわいい犬がいたので
意図的に犯行しないで帰った
2.作為的の例文
- この放火犯は作為的に犯行現場を選んで
犯行している気がする。 - 作為的な犯行予告文を送ってから犯行すると、
警察が混乱するかもしれない。
3.恣意的の例文
- そんな恣意的な理由で犯行したのか!!
- 恣意的な理由で賽銭を盗もうと犯行する。
4.故意的の例文
- この交通事故はただの事故じゃなく、
故意的に犯行したに違いない! - 故意的にカラフルな服を着て犯行する。
まとめ
いかがでしたか?
『意図的』『作為的』『恣意的』『故意的』
は全部違う意味の言葉です。
- 意図的:
なにか目的や考えを持って
わざとそうすること - 作為的:
なにかわざとらしい目的や考えを持って
わざとそうすること - 恣意的:
自分勝手な上に論理など関係なく
自分の思うままにふるまうこと - 故意的:
わざとなにかをするさまやその気持ち
『意図的』の目的や考えは
良いものでも悪いものでもOKですが、
『作為的』は悪いものの場合だけ使います。
『恣意的』には目的も考えは必要なく、
ただ自分勝手なだけです。
『故意的』はわざとそうすることで、
こちらも目的や考えは必要ありません。