『表す』『現す』『顕す』『著わす』。
どれも読みは「あらわす」で同じですが、
正しい意味と違いをご存知ですか?
わたしいつも「どの漢字だっけ…??」って
迷ってしまいます(-_-;)
特に『表す』『現す』『顕す』の違いは
とっても微妙なので、
使い分けが難しいです。。
というわけで今回は
『表す』と『現す』と
『顕す』『著わす』の違いを
調べてみました。
- 表す・現す・顕す・著わすの違いとは?
- 露わすの意味とは?どういう時に使うの?
について詳しくお話しします。
それぞれの例文もご紹介するので、
この記事を読めばきっと
使い分けをマスターできます(*^-^*)
一緒に勉強していきましょう!
表す・現す・顕す・著わすの違いとは?
『表す』『現す』『顕す』『著わす』は
- 意味そのもの
が違います。
音は同じなのに、
日本語って不思議ですね(-_-;)
それぞれの意味をみていきましょう。
a.表すの意味・語源とは?
まずは『表す』です。
『表す』を辞書で調べてみると、
- 感情などを表情や外見から読みとれるようにする。
- 人が、考え・感情などを、言葉・絵・音楽などによって相手に示す。
表現する。- 記号や色がある意味を示す。表示する。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『表す』とは
感情などを表に出して表現する
という意味です。
自分の気持ちや考えあるいは物の意味を
他の人に伝えたり表示するときに使います。
「表」という字は「おもて」とも読みます。
「衣」と「毛」の2つを合わせた会意文字で、
毛皮の表面を意味する漢字として
作られました。
表面=他人から見える部分ということで
表に出して表現するという意味でも
使われるようになったといわれています。
a.表すの例文
『表す』は日常的によく使います。
たとえば
- 怒りに任せて感情を表す。
- この感動を絵に表す。
- 青信号は「進め」を表す。
という感じです。
b.現すの意味・語源とは?
次は『現す』です。
『現す』を辞書で調べてみると、
今までなかったり隠れていたりした物・姿・様子などを、外から見えるようにする。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『現す』とは
隠れていたものが見えるようになる
という意味です。
ぽっと出現したりなにかが発揮されたり
といったときに使います。
「現」という字は「玉」と「見」の
2つを合わせた会意文字で、
玉が見えるようになることから作られました。
このことから、
今まで見えなかったものが見える=現す
という意味になりました。
b.現すの例文
『現す』もよく使う言葉ですね(*^-^*)
たとえば
- 新しい分野ですごい能力を発揮する。
- 大きな虹が現れた。
- トンネルを抜けたら一面の雪が現れた。
という感じです。
c.顕すの意味・語源とは?
次は『顕す』です。
『顕す』を辞書で調べてみると、
広く世間に知らせる。顕彰する。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『顕す』とは
広く世間に知らしめる・広める
という意味です。
外に発信するという意味では
『表す』と似ていますが、
『顕す』は感情や考えよりは
名声や功績などを広めるときに使います。
急に世間に知られることから
『現す』が使われることもあります。
「顕」という字は
「太陽(日)」と「糸」と「大きな目の人」
の3つの漢字を合わせた会意文字です。
「日中に糸が見える」という意味から
「はっきりしている」という意味の漢字として
使われるようになりました。
これが次第に
世間に広くはっきりとする=顕す
という意味になりました。
c.顕すの例文
『顕す』は今ではあまり使わないですが、
意外と使い勝手はいいんですよ(^-^)
たとえば
- ノーベル賞の受賞で一気に名を顕す。
- あの人の善行がやっと顕された。
- 石碑を立てて功績を顕そう。
という感じです。
d.著わすの意味・語源とは?
最後は『著す』です。
『著す』を辞書で調べてみると、
書物を書いて世に出す。書いて出版する。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『著す』とは
本を書いて出版するという意味です。
簡単ですね(*^-^*)
「著」という字は
草かんむりと「者(多くのものを集める)」の
2つの漢字を合わせた会意文字です。
多くのものを集めてはっきりさせる=著す
という意味で使われるようになりました。
d.著わすの例文
『著す』は読んですぐ意味がわかるので、
上手く使えば便利な漢字です(^-^)
たとえば
- とうとう研究結果を著すらしい。
- 郷土史の本を著す。
- 電子書式にして著そうとか思う。
という感じです。
- 表す:
感情などを表に出して表現するという意味。
「表(おもて)」が語源。 - 現す:
隠れていたものが見えるようになる。
「玉が見えるようになる」が語源。 - 顕す:
広く世間に知らしめる・広める。
「世間に広くはっきりする」が語源。 - 著す:
本を書いて出版する。
「多くのものを集めてはっきりさせる」
が語源。
露わすの意味とは?どういう時に使うの?
『露わす』も「あらわす」と読みます。
『露わす』は『現す』の漢文表記で、
隠れていたものが姿を現すという意味です。
芝居で馬の役の人の足が
出てしまうさまが語源となっています。
たとえば
- 馬脚を露わす(現す)。
- 暴露する
という感じで使います。
まとめ
いかがでしたか?
『表す』『現す』『顕す』『著す』は
- 表す:
感情などを表に出して表現する。 - 現す:
隠れていたものが見えるようになる。 - 顕す:
広く世間に知らしめる・広める - 著す:
本を書いて出版する
という意味です。
『露わす』は『現す』の漢文表記で、
暴露や馬脚を露わすという表現で
よく使います。