『作る』と『造る』と『創る』。
どれも読みは「ツクル」ですが、
意味は微妙に違っています。
違い、ご存知ですか??
会社の企画書などでもよく使う漢字なので、
正確な違いを覚えておきたいところです!
今回は
『作る』と『造る』『創る』の違いを
調べてみました。
- 作る・造る・創るの違いとは?
- 作る・造る・創るの正しい使い分けとは?
について詳しくお話しします。
私は行政書士をしていて
書類の作成をお手伝いしているのですが、
結構この使い分けを間違えている方が
多くいらっしゃいます。
役所の担当者が細かい人だと
まれに修正を指示されたりもするので(-_-;)、
ぜひマスターしてくださいね。
作る・造る・創るの違いとは?
まずは「ツクル」で辞書をひいてみましょう。
辞書には
つく・る【作る/造る/創る】
ある力を働かせて、新しい物事・状態を生みだす。まとまった形のあるものにする。
(引用元:goo辞書)
とあります。
そう、辞書的には
作る=造る=創るなのです!
しかし実際問題、日常生活では
はっきりと使い分けられています。
どんなときにどれを使うのか、
ひとつずつみていきましょう。
1.作るの意味とは?
まずは一番スタンダードな『作る』から。
『作る』は
- 比較的小さなもの
- 無形なもの
- 抽象的なもの
に使います。
たとえば、
「折り鶴を作る」
「行列を作る」
「記録を作る」
といった感じです。
2.造るの意味とは?
次に『造る』。
『造る』は
- 比較的大きいもの
- 有形なもの
に使います。
たとえば
「船を造る」
「学校の校舎を造る」
「人造人間」
「醤油を醸造する」
といった感じです。
ちょこっとコラム 『手づくり』はどっち?
「手づくり」は『作る』と『造る』
どっちでしょうか?
これは、なにをつくるかによって
使い分けられています。
クッキーやケーキのように、
家庭でも作ることができる
比較的小さなものの場合は
『手作り』が一般的です。
逆に、ハムやベーコンのように
通常家庭では作らず
特別な機械が必要なものや、
大型機械で大量生産したものは
『手造り』と表記することが多いです。
迷ったときは「手づくり」と書くのが
間違いがなくておすすめです◎
3.創るの意味とは?
最後に『創る』をみておきましょう。
『創る』は
- ゼロからつくるもの
- 有形無形をとわない
ときに使います。
たとえば、
「会社を創立する」
「芸術作品を創る」
「新しい雑誌を創る」
といった感じです。
ただし、『創る』は常用漢字ではありません。
そのため公用文には『創る』は使わず、
『作る』か『造る』を使います。
『作る』か『造る』か迷ったときは、
有形か無形で判断するとわかりやすいです◎
たとえば、
- 会社をつくる⇒
無形のものなので『作る』 - 本社社屋をつくる⇒
有形の大規模なものなので『造る』
といった感じです。
〇辞書的には作る=造る=創るで同じ意味。
〇でも使い分けられている。
- 作る:
比較的小さなもの
無形なもの
抽象的なもの - 造る:
比較的大きいもの
有形なもの - 創る:
ゼロからつくるもの
有形無形をとわない
まとめ
いかがでしたか?
『作る』と『造る』と『創る』は
辞書的にはどれも同じ意味です。
ある力を働かせて、
新しい物事や状態を生みだすことをいいます。
しかし一般社会では
わりと明確に使い分けられています。
使い分けのポイントは
- なにをつくるのか
の1点。
- 小さいものや無形で抽象的なもの⇒作る
- 大きいものや有形なもの⇒造る
- ゼロから作り出すもの⇒創る
と使い分けましょう。
『創る』は常用漢字ではないため、
公用文では使えません。
役所に出す書類などでは、
『作る』か『造る』を使いましょう。