『召集』と『招集』。
どちらも読みは「しょうしゅう」で同じですが、
正しい違いをご存知でしょうか?
この2つ、実は大きな違いがある上
使い間違えると相手に失礼になる場合もある
こわい言葉なんです。
そこで今回は
『召集』と『招集』の違いを
調べてみました。
- 召集と招集の違いとは?
- 会議や議会を「しょうしゅう」する時はどれ?
について詳しくお話しします。
ビジネスの場面でもよく使う言葉ですから、
これを機にマスターしておきましょう!
召集と招集の違いとは?
『召集』と『招集』の違いはずばり
- 使う人の立場
の1点にあります。
それぞれ誰が使う言葉なのか
確認していきましょう。
a.召集の意味・語源とは?
まずは『召集』から。
『召集』を辞書で調べてみると、
- 呼び出して集めること。
- 国会の会期を開始させる行為。国会議員に対して、一定の期日に各議院に集会することを命ずること。天皇の国事行為として内閣の助言と承認によって行われる。
- 戦時・事変に際し、在郷軍人・国民兵などを軍隊に呼び出し集めること。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『召集』とは
上の立場として呼び出して集めることです。
「召」はまねくの尊敬語。
地位の高い人が下の人を呼びつけるときに
使う漢字です。
そのため『召集』は
立場が上の場合にしか使わず、
一般的には天皇陛下の行為に使います。
a.召集の例文
上の立場でしか使えない『召集』ですから、
例文もかなりえらそうです(;^^)
- 非番の医師を召集する。
- 国会を召集する(天皇の国事行為)。
- 戦時中の召集令状を博物館で見る
(天皇陛下の名前で呼ばれたため)。
b.招集の意味・語源とは?
次は『招集』です。
『招集』を辞書で調べてみると、
- 人を招き集めること。
- 地方公共団体の議会、社団法人の社員総会、株式会社の株主総会・取締役会などで、合議体を成立させるため、その構成員に集合を求めること。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『招集』とは
対等または下の立場として
人を招き呼んで集めることです。
『招集』の「招」はまねくという意味です。
相手を呼び出すのではなく
敬意を払ってお招きして集めるときには、
こちらの『招集』を使います。
b.招集の例文
『招集』は対等または下の立場で使えるため、
どんな場面でも安心して使ってOK(^^)
- 関係者を招集して話し合う。
- 緊急招集をかける。
- 体育係り招集ー!
会議や議会を「しょうしゅう」する時はどれ?
さて。ここでクイズです。
ビジネスで「会議をしょうしゅうします!」って
よく使いますよね。
この場合の「しょうしゅう」は
どちらの漢字が正しいでしょうか?
…
…
そう!正解は『招集』です◎
会議は天皇陛下の国事行為ではないですし、
集める人の立場もほぼほぼ同じです。
そのため敬意を持って招き呼ぶ
『招集』を使うのが正しいです。
うっかり「会議召集です」なーんてメールしたら
「お前は何様なんだ!」って怒られるので、
注意してくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
『召集」と『招集』の違いは、
使う人の立場の1点にあります。
- 召集:
上の立場として呼び出して集めること - 招集:
対等または下の立場として
人を招き呼んで集めること
『召集』の「召」には
呼び出すという意味があり、
上の立場の人しか使えません。
通常は天皇の国事行為に使います。
『招集』の「招」は
人に敬意を持って招くという意味の漢字。
対等な立場もしくは下の立場として
人を招き集めるときに使います。
『召集』はえらそうな意味があるので、
基本的には『招集』を使いましょう◎
うっかり会議の案内メールなどで
『召集』を使ってしまうと、
「何様だーー!」と怒られちゃいます(><)
気をつけてくださいね。