「飲む」と「呑む」は同訓異字語で
読みは同じでも、違う意味を持って
います。
「お酒を飲む」「水を飲む」などに
「飲む」という用語を使いますね。
でも、同じお酒でも日本酒など
おちょこを使って飲むお酒は「呑む」を
使っている印象がありますね。
この「飲む」と「呑む」はどのように
違いがあるのでしょうか?
日常的によく使われるこの2つの
言葉の使いわけ方について調べて
みました。
今まで気になってはいたけれど、
深く考えたことがない人が多いと
思うので、
この機会にスッキリさせちゃい
ましょう(*^^*)
呑むと飲むの違いとは?
「呑む」と「飲む」の違いっていまいち
ピンと来ない方もいるのでは?
その具体的な違いと、使いわけ方に
ついて早速、見ていきましょう!
結構、日常的に使われているけれど、
知らない人が多いので覚えておいて
くださいね☆
a.呑むの意味とは?
この「呑む」という言葉は、
「普段飲むことがないもの」
を丸ごと飲み込むイメージで使われる
ことが多いようです。
a.呑むの例文
文章で説明するよりも例文を見た方が
分かりやすいと思います。
簡単ではありますが、下記に「呑む」を
使った例文をいくつかまとめてみました!
●蛇がカエルを丸呑みする
●涙を呑む
●その場の雰囲気に呑まれる
比喩的に「呑む」を使うのは
●圧力をかける
●見下げる
●受け入れの意味
●隠し持つ意味
このような意味で多く使われて
いますよね。
b.飲むの意味とは?
液体は「飲む」を使い、固形物は「呑む」を
使うと、勘違する人もいるようですね。
ですが、液体であろうが固形であろうが
使ときは「飲む」を使うのが一般的です。
ちなみに、お酒の場合は液体なので、
本来であれば「飲む」を使うのが正しいと
思われますが、
お酒を一気に飲むようなときは「呑む」を
使うのだそうです。
少々、ややこしいですが・・・。
b.飲むの例文
次は、飲むの例文を見ていきましょう。
前述でも少し、お話しましたが
液体や固形を飲むときは「飲む」を
使います。
●飲み放題
●薬を飲む
●息を飲む
●がぶ飲み
ちなみに、比喩的に用いられる言葉は
「呑む」を使います。
ここで再度確認ですが、比喩で使われる
「呑む」は下記のような表現で使います。
●圧力をかける
●見下げる
●受け入れの意味
●隠し持つ意味
「涙を呑む」「泥水を呑む」といった
表現なですね。
ここまで、説明していけばある程度、
違いがお分かりいただけたのではないで
しょうか?
条件を「のむ」の漢字はどれ?
ここまで、読んでくれた方は違いが
分かっている方も多いかもしれませんね。
ですが、ここでもう一度見直して
おきましょうか。
これまでの説明を踏まえると、
「条件をのむ」
この「のむ」は「飲む」「呑む」の
どちらを使うのが正しいと思いますか?
「条件をのむ」
というのは「承認させる」「承諾させる」と
いった「受け入れ」と同じ表現になるのが
お分かりでしょうか?
そう考えると、「条件をのむ」で
使われる「のむ」は
「条件を呑む」
の表現が正しいと言えますね。
つまり、「要求を呑む」なども
同じ「呑む」が使われるわけです。
これは余談ですが、他にもこんな
「のむ」があるのをご存知でしたか?
●喫む・・・タバコを喫む、お茶を喫む
●服む・・・薬を服む
これらは今ではほとんど使われませんが、
「喫む」はタバコやお茶を「のむ」といった
表現として、
昭和の前半まで実際に使われていた
言葉です。
中原中也の「雲」や石川啄木の「葉書」の
書籍にも実際に記載されています。
また、「服む」の表現についてですが、
飲み薬は「内服薬」や「頓服薬」と
言いますよね?
それにちなんで、過去に
「薬をのむ」
に使われるのむは「服む」と記されて
いたそうです!
ですが、どちらの「のむ」も訓読みでは
「のむ」とは言いませんし、
今ではどちらも「飲む」と書きますし、
そう表現するのが正解です。
上記の2つの「のむ」は正しい「のむ」と
いう読み方ではなく、「当て字」に近い
表現はないでしょうか?
まとめ
今回は、「飲む」と「呑む」の
違いについて調べてみました。
この「のむ」の漢字の使い方の
違いは分かっていただけました
でしょうか?
ここで2つの「のむ」の違いを
まとめてみますね!
●飲む⇒固形、液体を飲む表現として使う
(例:薬を飲む、お酒を飲む)
●呑む⇒普段飲まないようなものをのみ込む
(例:蛇がカエルを呑み込む)
また、「呑む」は比喩の例えで使われる
こともあるとお伝えしました。
●涙を呑む
●条件を呑む
この他の「のむ」は「喫む」「服む」で
●煙草を喫む
●薬を呑む
などの「当て字」として使用されて
いたようですね。
言葉の違いが分からないものって
世の中にたくさん転がっていますが、
下記の言葉もその1つ。
知らないと恥ずかしい思いをすることも
あるので、覚えておきましょう!
社会人になれば何度も使う言葉
ですから、覚えておいて損はない
はずですよ(*’▽’)