『羽』と『羽根』と『翼』。
どれも鳥や飛行機などが
空を飛ぶための機関のことですが…
正しい違いや意味、ご存知ですか??
特に『羽』と『羽根』は使い分けが難しく、
いざ漢字で書こうとしても
迷ってしまいますよね(><)
というわけで今回は
『羽』と『羽根』と『翼』の違いを
調べてみました。
- 羽・羽根・翼の違いとは?
- 鳥類だけを示す漢字はどれ?
- 天使は翼or羽根?どちらが正しいの?
について詳しくお話しします。
鳥や天使のように、
使う漢字が決まっている物もあります。
ぜひこの機会に
マスターして帰ってくださいね!
羽・羽根・翼の違いとは??
『羽』と『羽根』と『翼』の違いは
- 体にくっついているか
- 対になっているか
という点にあります。
…ちょっとわかりにくいですね(;~~)
それぞれの意味と語源をみていきましょう。
1.羽の意味・語源とは?
まずは『羽』です。
『羽』を辞書で調べてみると、
- 鳥の全身を覆う羽毛。
- 鳥が空を飛ぶための器官。
- 昆虫の飛ぶための器官。
- 翼状のもの。
(引用元:goo辞書)
とあります。
つまり『羽』とは
鳥や虫が空を飛ぶときに使うもののことです。
空を飛ぶのに使うのですから、
羽は体にくっついていなくてはいけません。
体から離れてしまった羽には
次にお話しする『羽根』を使います。
『羽』は形を記号にした象形文字で、
鳥が両方の羽を広げた姿勢を語源として
作られました。
2.羽根の意味・語源とは?
次は『羽根』ですが、『羽』と『羽根』は
実は辞書的には同じ意味です。
どちらも
鳥や虫が空を飛ぶときに使うもののこと
を意味します。
しかし実際には
この2つは使い分けられています。
まず鳥類学的には『羽根』は使わず、
すべて『羽』と書きます。
日常生活では
- 羽⇒体にくっついている
- 羽根⇒体から離れている
場合に使います。
たとえば、赤い羽根募金は
鳥の体から離れているので『羽根』ですし、
「羽をのばす」は
鳥が翼を広げた様子からきているので
体にくっついている『羽』を使います。
『羽根』の語源は定かではありませんが、
根っこごと体から離れてしまった羽のため
このように表記されるんでしょうねぇ。
3.翼の意味・語源とは?
最後は『翼』です。
『翼』を辞書で調べてみると、
- つばさ。羽翼 (うよく) 。
- 航空機の機体から左右に張り出した部分。主翼・尾翼など。
- 鳥のはね、また、鳥の数を数えるのに用いる。
(引用元:goo辞書)
とあります。
つまり『翼』とは対になった羽のことです。
飛行機や鳥の羽は対になっているので、
『翼』を使います。
しかしヘリコプターなどの羽は
対じゃないので『翼』ではありません。
『翼』も形を記号にした象形文字です。
昔は鬼を払うために
鳥の羽を頭につけて踊っていたのですが、
この様子を語源として『翼』となりました。
鳥類だけを示す漢字はどれ?
『羽』は厳密にいえば
鳥類だけを示す漢字でした。
昔は昆虫の場合は
『翅』を使っていたのです。
しかし今では『翅』を使うことは減り、
鳥も昆虫も『羽』でOKです(^^)
天使は翼or羽根?どちらが正しいの?
天使については
「天使の翼」と書くことが多いです。
なんせ架空の存在なので
天使の『羽』『羽根』でもOKなんですが、
なぜ『翼』が多いのでしょうか?
それは天使はもともと
神様の使いだった鳥からきている
という説が有力だからだそうです。
もともと鳥だったのだから、
対の『羽』を意味する『翼』が
正解というわけですね(^^)
なんでも天使の羽というのは、
鳥の中で一番強く速く飛べる
猛禽類の羽なんだそうです。
まとめ
いかがでしたか?
『羽」と『羽根』と『翼』はそれぞれ、
- 羽:
鳥や昆虫が空を飛ぶ器官。
体にくっついている状態をいう。 - 羽根:
辞書的には羽と同じ意味。
鳥類学では使わない。
体にくっついていない状態をいう。 - 翼:
対になった羽。
という意味です。
もともと『羽』は鳥類にだけ使い、
昆虫には『翅』を使っていました。
今では『翅』はあまり使われなくなり、
鳥にも虫にも『羽』でOKです。
天使には『翼』をよく使います。
天使はもともと鳥だったため、
対の『羽』を意味する『翼』を
使うことが多いようです。