『抑える』と『押さえる』。
どちらも読みは「オサエル」で同じですが、
正しい意味と違い、ご存知ですか?
この2つの違いはとても微妙で、
どちらでも使える場合もあったりして
難しいんですよね…(;~~)
でも、たしかに違いはあります!
今回は
『抑える』と『押さえる』の意味と違いを
調べてみました。
- 抑えると押さえるの違いとは?
- お店を予約するならどっち?
- 正しい使い分けのポイントとは?
について詳しくお話しします。
ニュアンスの違いといってもいいような
小さな違いではありますが、
これをきちんと使い分けできたら
かっこいいですよね(^^)
この機会に一緒に
しっかりマスターしましょう!
抑えると押さえるの違いとは?
『抑える』と『押さえる』の違いは
簡単にいうと
- 物理的かどうか
という点です。
順番にみていきましょう。
1.抑えるの意味とは?
まずは『抑える』から。
『抑える』を辞書で調べてみると、
- ある水準以上には高まらないようにする。
- スポーツで、相手の勢いをとどめる。
- 感情・欲望などが高ぶるのをとどめる。抑制する
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『抑える』は
感情や勢いなど物理的でないものを
おしとどめるという意味なのですね(^^)
「抑」という漢字には、
「下から上がってくるものをおさえる」
という意味があります。
そのため『抑える』は
下から押し上げてくるなにか物ではない物事を
おさえつけるという意味に使われています。
2.押えるの意味とは?
物理的でない『抑える』とは違い、
『押さえる』は物理的です。
『押さえる』を辞書で調べてみると、
- 物が動かないように、押しつけて力を加える。
- 出入り口に手などを押し当てておおう。
- 自己に属するものとして確保する。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『押さえる』は
物理的な物に力を加えて
動かないように留めるいう意味なのですね(^^)
「押」という漢字には、
「手でおさえる」「圧する」
という意味があります。
そのため『押さえる』は
力を加えることができる物理的な物を
動かないようにするという意味で
使われています。
- 抑える:
感情など物理的でないものをおしとどめる - 押さえる:
物理的なものに力を加えて動かないようにする
抑えると押さえる!お店を予約するならどっち?
「オサエル」をよく使うのは、
お店を予約したことを人に伝える場面
ですよね(^^)
この場合は『抑える』『押さえる』の
どちらを使うのが正解でしょうか?
…
…そう、答えはずばり
「人気のレストラン、押さえました!」です。
お店の席という物理的なものを
自分のものとして確保するわけなので、
『押さえる』が正解です◎
正しい使い分けのポイントとは?
『抑える』『押さえる』の使い分けのポイントは
- 物理的なものをおさえるのかどうか
にあります。
- 勢いや感情など物理的でないもの
⇒『抑える』 - ドアや証拠など物理的なもの
⇒『押さえる』
「抑圧する」「我慢する」と
置きかえることができるかどうかを考えると
わかりやすいです(^^)
置きかえができる場合には、
「抑える」を使いましょう。
たとえば
「ビンタされたほっぺをオサエル」の場合、
「ほっぺを我慢する」では変ですよね。
そのため『抑える』ではなく
「ホッペを押さえる」と書くのが正解です◎
まとめ
いかがでしたか?
『抑える』と『押さえる』の違い
お分かりいただけたでしょうか?
- 抑える:
感情など物理的でないものをおしとどめる - 押さえる:
物理的なものに力を加えて動かないようにする
使い分けのポイントは
物理的なものをおさえるのかどうかです。
感情など物理的でないものなら『抑える』、
ドアなど物理的なものなら『押さえる』
が正解です◎
使い分けに迷ったときは、
「抑圧する」「我慢する」と
置きかえてみましょう(^^)
置きかえることができた場合は
『抑える』が適切です。