『青田買い』と『青田刈り』。
どちらも似たような言葉ですが…
耳にしたことありますか?
『青田買い』は就職活動などで
よく使われる言葉で、
『青田刈り』はその類語として
誤用されやすい言葉です。
今回はあまりなじみのない
『青田買い』と『青田刈り』の違いを
調べてみました。
- 青田買いと青田刈りの違いとは?
- 青田買いはよくあることなの?
について詳しくお話しします。
『青田買い』も『青田刈り』も
今と昔では意味が違ってきています。
正しい意味を知って、
適切な場面で使えるようにしておきましょう!
青田買いと青田刈りの違いとは?
『青田買い』と『青田刈り』は
- なにを早めにゲットするのか
- 由来
が違います。
それぞれの意味をみていきましょう。
1.青田買いの由来・意味とは?
まずは『青田買い』から。
『青田買い』を辞書で調べてみると、
- 稲の収穫前に、その田の収穫量を見越して先買いすること。
- 企業が人材確保のため、卒業予定の学生の採用を早くから内定すること。卒業前の学生を実る前の稲に、能力を収穫量にたとえた語。
(引用元:コトバンク)
とあります。
現在は2番の意味で使われることが多く、
つまり『青田買い』とは
いい人材を早くからゲットする
という意味の言葉です。
「青田」とは穂が黄金色になる前の
若い稲ばかりの田んぼのことです。
まだ収穫まで時間がかかる若い稲を
将来の収穫量を見込んで田んぼごと買うことを、
もともと『青田買い』と呼んでいました。
ここから、若い人材を早めにゲットする
という意味に派生していったといわれています。
2.青田刈りの2つの意味とは?
次は『青田刈り』です。
『青田刈り』を辞書で調べてみると、
- 実らないうちに稲を刈り取ること。青刈り。
- 「青田買い2」に同じ。
(引用元:コトバンク)
とあります。
こちらも現在は
2番の意味で使われることが多く、
つまり『青田刈り』=『青田買い』です。
『青田刈り』も
いい人材を早くからゲットする
という意味で使われています。
ただ『青田刈り』とは本来
1番の意味が正しい使い方です。
まだ実っていない青い稲を
収穫前の若いうちに刈ってしまうことこそが
もともとの『青田刈り』です。
結局収穫できないわけですから、
収穫を見込んでゲットする『青田買い』とは
まったく意味が違います。
『青田買い』と同じ意味での使い方は
完全な誤用なのです。
誤用ではありますが、多くの人が
『青田刈り』を『青田買い』の意味で
使っています。
その割合はなんと30%以上!
(平成26年 文化庁 国語に関する世論調査)
言葉の意味は時代でかわりますから、
間違いとはいえなくなりつつあります。
- 青田買い:
いい人材を早くからゲットすること。
まだ青い若い稲を、収穫を見越して
田んぼごと買うことが由来。 - 青田刈り:
いい人材を早くからゲットすること。
ただしこれは誤用で、正確には
まだ実っていない青い稲を
収穫前の若いうちに刈ってしまうこと。
青田買いはよくあることなの?
『青田買い』の存在は、
就活中の学生や一部の推薦入試組の中で
都市伝説のように言い伝えられています。
本当にあるのでしょうか??
最近は経団連の就職活動の規定などで
その存在はおおっぴらにはされませんが、
たしかにあるそうです(^^)
優秀な大学の有名な研究室などから
優秀な学生にひそかに内定を出しておき、
形式だけの試験などを経て
入社してもらうのだとか。
まとめ
いかがでしたか??
『青田買い』と『青田刈り』は、
- 青田買い:
いい人材を早くからゲットすること。
まだ青い若い稲を、収穫を見越して
田んぼごと買うことが由来。 - 青田刈り:
いい人材を早くからゲットすること。
ただしこれは誤用で、正確には
まだ実っていない青い稲を
収穫前の若いうちに刈ってしまうこと。
という意味です。
現在はどちらもいい人材を早くからゲットする
という意味で使われていますが、
『青田刈り』をこの意味で使うのは
本当は間違った使い方です。
ただ現在ではこの誤用が広がりつつあり、
あながち間違いではなくなってきています。
ちなみに…
『青田買い』と『青田刈り』と同様に
似ているけど微妙に意味が違う言葉に
『サラリーマン』と『ビジネスマン』があります。
⇒サラリーマン・ビジネスマン・会社員の違い!イメージが区別する?
どう違うのか難しい2つですが、
こちらの記事を読めば
違いがすっきりわかります(*^-^*)
ぜひ一度読んでみてくださいね。