『分かる』と『解る』と『判る』。
どれも読みは「ワカル」で同じですが、
正しい意味と使い方、ご存知ですか?
うっかりあまり意識せずに
どれでも使ってしまいそうですよね…(;~~)
そこで今回は
『分かる』『解る』『判る』の意味と使い方を
調べてみました。
- 分かる・解る・判るの違いとは?
- 分かる・解る・判るを正しい使い方のコツとは?
- 公用文書ではどれが使われるの?
について詳しくお話しします。
普段あまり違いを意識しないこの3つですが、
実は微妙な違いがあります。
特に公用文書では
使うべき漢字が決まってたりもします。
一緒にマスターしておきましょう!
分かる・解る・判るの違いとは?
まずは『分かる』『解る』『判る』の意味を
辞書で調べてみました。
…その結果、調べてびっくり!!
辞書では
わかる【分かる・解る・判る】
- 物事の意味・価値などが理解できる。
- はっきりしなかった物事が明らかになる。知れる。
- 相手の事情などに理解・同情を示す。
(引用元:コトバンク)
とあり、全部同じ意味になっているんです(><)
つまりどの場面でどの漢字を使っても
間違いではありません◎
でも実際は使い分けがなされていますよね。
その微妙な使い分けのポイントは
- なにがわかったのか
の1点。
確認していきましょう。
1.分かるの意味とは?
『分かる』は
なにがわかった場合でも使えます。
たとえば
- 答えが分かった!
- あなたの考え方は分かりました。
- 分かりました、やっておきます。
など、どんな場面でも使ってOK。
『分かった』は
ワカル界の万能選手ですね(^^)
2.解るの意味とは?
『解る』は
考えてわかった場合に使います。
たとえば
- クイズの正解が解った。
- 問題の解決方法が解った。
- 英文が解る。
など、知識や思考を使って
考えて導いたことを理解した場面に使います。
「解」という字には
「説明する」「わかるようにする」
という意味があります。
「解答」や「解釈」に使われるように、
ただわかるだけではなく
頭で理解するという意味で使われるのです。
そのため『解る』は『分かる』より幅が狭く、
考えてわかったときに使います(^^)
3.判るの意味とは?
『判る』は
事実がわかった場合に使います。
たとえば
- 事件の概要が判った。
- 真実が判った。
- 事情は判りました。
という感じで、
そこにある事実を把握した場面に使います。
「判」という字には
「はっきり見分ける」「優劣や善悪を決める」
という意味があります。
「判明」や「判断」に使われるように、
考えて理解するというよりは
事実を見極めるという意味で使われるのです。
そのため『判る』も『分かる』より幅が狭く、
事実に対してのみ使います(^^)
- 分かる:
理解したり事実を把握すること。
なにがわかったときにも使える◎ - 解る:
考えて理解するとこ。
ただの事実ではなく、
頭で理屈を理解したときに使う。 - 判る:
事実を把握すること。
頭で考えるのではなく、
そこにある事実に対して使う。
分かる・解る・判るを正しい使い方のコツとは?
『分かる』『解る』『判る』を
正しく使い分けるコツはずばり!
なにがわかったのかを考えることです。
この3つの違いはこの1点なので、
いったいなにがわかったことを伝えたいのか
を考えるだけで使い分けられます。
たとえば、
- クイズの答えがわかったとき⇒解る
- ケンカの原因がわかったとき⇒判る
という感じです(^^)
悩んだりわからなくなったときは
万能選手の『分かった』を頼ればOKです◎
公用文書ではどれが使われるの?
公用文書では『分かった』が使われています。
『解る』『判る』は常用漢字ではないからです。
分かるはなんにでも使えますしね(^^)
まとめ
いかがでしたか?
『分かる』『解る』『判る』の意味と使い方
お分かりいただけたでしょうか?
この3つ、実は辞書的な意味は同じです。
ただ一般的には次のように
使い分けがなされています。
- 分かる:
理解したり事実を把握すること。
なにがわかったときにも使える◎ - 解る:
考えて理解するとこ。
ただの事実ではなく、
頭で理屈を理解したときに使う。 - 判る:
事実を把握すること。
頭で考えるのではなく、
そこにある事実に対して使う。
使い分けるときのコツは
なにがわかったのかを考えることです。
なにがわかったことを伝えたいのかによって、
使い分けることができます。
なお、公用文書では
常用漢字である『分かった』だけが
使われています◎