お酒というのは原材料や製造方法によって
その種類も品目も多種多様に存在します。
下の表を見ていただければわかる通り
紹興酒と老酒は黄酒は一種で、
醸造酒に分類されます。
詳細は以下の通りです。
酒類 アルコール分 1度以上の飲料 | 種類 | 内訳 |
発泡性酒類 | ビール、発泡酒、その他発泡性酒類 | |
醸造酒類 | 清酒、果実酒、黄酒(紹興酒・老酒)、その他の醸造酒 | |
蒸留酒類 | ウィスキー、ブランデー、スピリッツなど | |
混成酒類 | 合成清酒、みりん、甘味果実酒、リキュール、粉末酒など |
ここからさらに品種が分けられるので
その数が多いのも一目瞭然ですね。
ここで一つの疑問…
紹興酒と老酒って黄酒の一種ってことだけど
何がどう違うのか…?
作っている場所?
製造方法?
そこで今回は
“紹興酒”と”老酒”についての違いを
調べてみました。
また紹興酒・老酒のちょっとした逸話なども
調べましたので、一緒に解説していきます♪
紹興酒と老酒の違いとは?
違いのお話をする前に、
そもそも”紹興酒”と”老酒”はなんなのかを
調べてみました。
“紹興酒”と”老酒”を順に解説していきます。
1.紹興酒とは?
紹興酒とは、
中国浙江省紹興市付近で製造される
代表的な黄酒のことで
醸造酒に分類されます。
アルコール度数は14〜18度で
主に飲料や調味料に用いられます。
製法の違いによって
元紅酒、加飯酒、善醸酒、香雪酒の
4種類があります。
その中の加飯酒には古い慣習があります。
かつて紹興では、女の子が生まれると、贈られた祝米を使ってその娘のために紹興酒をつくる習慣がありました。生まれて満一ヶ月経ったことを祝う儀式の際に、父が自らの手で造った紹興酒の入った甕を地中に埋め、娘の成長と幸せを願いながら長い年月の間じっくりと寝かせるのです。
そして、いよいよ娘が嫁ぐ日。地中から掘り出して、祝い酒として皆に振る舞います。この紹興酒は、甕に美しい花模様が彫られたことから「花彫酒」と呼ばれました。
(引用元:宝酒造)
中国で飲まれるのは元紅酒、
日本でよく飲まれているのは加飯酒です。
2.老酒とは?
中国の代表的な穀類醸造酒です。
一般的にもち米やトウモロコシ、
粟などを原料にした紹興酒で、
その中でも長期熟成したものをさします。
アルコール度数は14度ほど。
製法や地域により種類や名称が異なりますが
色は褐色で、特有の苦味があります。
代表的なものは青島市の即墨老酒。
“老”という名のように、
年代を経たものほど珍重されます。
紹興酒と老酒の元は黄酒の一種なの?
そもそも”紹興酒”と”老酒”の元をたどると
黄酒にたどり着きます。
(引用:宝酒造)
中国酒の中で米や麦などの穀物を
原料とした醸造酒のことを”黄酒“を呼び、
その黄酒を長期熟成させたものだけを
“老酒“と呼ばれます。
さらにその中でも
浙江省紹興市で醸造されたものだけが
『紹興酒』と呼ばれるのです。
まさに紹興酒は老酒の中でも
“特別”なお酒と言えますね♪
その黄酒は飲料としてのみならず、
調味料としても用いられ、
アルコール度数は14〜18度です。
黄酒は直糖分によって
乾型黄酒、半乾型黄酒、半甜型黄酒、
甜型黄酒の4種類のタイプに分類されます。
味は千差万別あり、
風味も淡白なものから、
黒ビールのような苦いものまであります。
まとめ
いかがでしたか?
多種多様にあるお酒の中の
『紹興酒』と『老酒』の違い
お分かりいただけましたか?
- 紹興酒:
中国浙江省紹興市だけで醸造される
黄酒の一種 - 老酒:
黄酒を長期熟成させたもの
紹興酒も老酒も元々は
中国酒の黄酒のことを指し、
醸造酒に分類されます。
その黄酒を長期熟成させたものが
『老酒』と呼ばれ、
その中でも浙江省紹興市で醸造されたものが
『紹興酒』と呼ばれます。
紹興酒は製法によって
元紅酒、加飯酒、善醸酒、香雪酒の
4種類があり、
日本では『加飯酒』がよく飲まれます。
日本ではこの紹興酒に角砂糖などの
糖類を入れて飲む方法が浸透しています。
これは最近まで上質な紹興酒が輸入されず、
誤魔化しながら飲んでいたことが
発端と呼ばれています。
この飲み方の他、
甘い干し梅を砂糖の代わりに入れて
飲む方法もあるようです。
黄酒には直糖度によって
種類が分かれているので
それぞれの味や風味を楽しんでみて下さい。
また他にも似たようなの違いについての
記事もあります。
せっかくなので他の違いも確認して
より博識に近づいちゃいましょう!