『言い訳』『申し訳』
『弁解』『弁明』『釈明』。
どれも間違いや過ちを謝ったり
事情を説明する意味の言葉です。
…見てるだけで
額に汗がわいてきそうな
いや~な言葉ですね(:~~)
でも謝罪や事情説明は大切ですから、
この4つの違いは
理解しておきたいところです。
というわけで今回は
『言い訳』『申し訳』
『弁解』『弁明』『釈明』の違いを
調べてみました。
- 言い訳・申し訳・弁解・弁明・釈明の違いとは?
について、
それぞれを使うシーンも合わせて
詳しくお話しします。
この4つ、ニュアンスや使うシーンが違うので
上手に使い分けることが必要です。
一緒に勉強していきましょう!
言い訳・申し訳・弁解・弁明・釈明の違いとは?
『言い訳』『申し訳』
『弁解』『弁明』『釈明』の違いは
- ニュアンス
- 使うシーン
の2点です。
意味が似ているだけに
ちょっと難しいですね(;~~)
それぞれの意味をみていきましょう。
a.言い訳とは?
まずは『言い訳』です。
『言い訳』を辞書で調べてみると、
- 自分の言動を正当化するために事情を説明すること。
また、その説明。弁解。- 筋道をたてて物事を説明すること。解説。
- 過失・失敗などをわびること。謝罪。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『言い訳』とは
自分の言動を正当化するために
説明することです。
『言い訳』は本来
「事情を説明する」という意味でした。
しかし今では、どちらかといえば
「言い逃れ」に近いニュアンスがあり、
「言い訳するな!」と怒るときにも使います。
a.言い訳をするシーンとは?
『言い訳』は「言い逃れ」に近いので、
たしかに自分に非があるけれど
こちらの事情もわかってほしい
というシーンで使います。
たとえば
- (商品を壊してしまったのは私のミスだけど)
こんなとこに置いてあるとは思わなかった。 - (遅刻したのは悪かったけど)
目覚まし時計が鳴らなかったんです。 - (クレームがいくつもきちゃったけど)
もともとはお客さんの勘違いなんです。
という感じですね。
b.申し訳とは?
次は『申し訳』です。
『申し訳』を辞書で調べてみると、
- 自分のとった行動について相手に理由を説明すること。
言いわけ。弁解。- なんとか言いわけできる程度。
ほんのわずか。実質がなくて形だけであること。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『言い訳』とは
自分の言動を説明することです。
『申し訳』は『言い訳』の謙譲語なので、
『言い訳』の意味とほぼ同じですね(^^)
ただ『言い訳』が「言い逃れ」に近いのに比べ、
『申し訳』は謝罪の意味合いが強いです。
謙譲語なので、
へりくだって申し訳なく思う気持ちが
強くこもって伝わるのですね(^^)
b.申し訳をするシーンとは?
『申し訳』は謝罪の意味合いが強いので、
こうなってしまった事情を説明して
謝罪するというシーンで使います。
たとえば
- (商品を壊してしまって)
こんなとこに置いてあるとは思わず
私の不注意でした、申し訳ないです! - (遅刻してしまって)
時計が壊れているのに気づきませんでした、
申し訳ございません。 - (クレームがいくつもきてしまい)
対応が未熟でした、申し訳ございません。
という感じですね。
c.弁解とは?
次は『弁解』です。
『弁解』を辞書で調べてみると、
言い訳をすること。言いひらき。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『弁解』とは『言い訳』と同じで
たしかに自分に非があるけれど
こちらの事情もわかってほしい
という意味です。
ただ「弁解の余地もない」などのように、
『言い訳』よりも正当な事情の場合が多いです。
c.弁解をするシーンとは?
『弁解』はたとえば
- (商品を壊してしまって)
商品がぬれていて
落としやすかったのだと弁解する。 - (遅刻してしまって)
電車が30分遅れていたと弁解する。 - (クレームがいくつもきてしまい)
常連クレーマーだったと弁解する。
という感じで使います。
『言い訳』よりは正当な事情ですね。
d.弁明とは?
次は『弁明』です。
『弁明』を辞書で調べてみると、
- 事情などを説明してはっきりさせること。
- 他人の非難などに対して、言い開きをすること。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『弁明』とは
自分の事情を説明して相手を納得させる
という意味です。
謝罪や言い逃れのニュアンスはなく、
ただ事情を説明して
相手に理解を求めるときに使います。
d.弁明をするシーンとは?
『弁明』はたとえば
- 不利益な処分に対して弁明し、
事情の理解を求める。 - 電車が30分遅れていたと弁明し、
試験時間の延長を求める。 - 朝帰りを怒る妻に急な残業だと弁明し、
信じてもらう。
という感じで使います。
ただ事実を説明するときは
『弁明』を使うのがぴったりです◎
e.釈明とは?
次は『釈明』です。
『釈明』を辞書で調べてみると、
自分の立場や考えを説明して、誤解や非難を解き、理解を求めること。
(引用元:コトバンク)
とあります。
つまり『釈明』とは
自分の事情を説明して誤解を解く
という意味です。
ただ事情を説明するという点で
『弁明』と似ていますが、
『釈明』は相手の誤解を解く
というニュアンスが強いです。
e.釈明をするシーンとは?
『釈明』はたとえば
- 不利益な処分に対して釈明し、
すべては誤解であるとわかってもらう。 - 約束の時間は30分後で
自分は遅刻していないと釈明し、
遅刻の誤解を解く。 - システムエラーの原因は自分ではなく
外部業者のミスだと釈明する。
という感じで使います。
誤解を解くために事実を説明するときは
『釈明』というわけですね(^^)
まとめ
いかがでしたか?
『言い訳』『申し訳』
『弁解』『弁明』『釈明』はそれぞれ、
- ニュアンス
- 使うシーン
の2点が違います。
それぞれ
- 言い訳:
言い逃れのニュアンス - 申し訳:
謝罪のニュアンス - 弁解:
言い訳より正当なニュアンス - 弁明:
ただ事実を説明するニュアンス - 釈明:
弁明より誤解を解くニュアンス
が強い言葉です。